排除しない環境

排除について、今、おかしい と思うようになった理由。

今すんでいる場所が、1号を排除しない環境なのだ。

そして、変ないじめが 前いたところよりも ぜんぜん少ない。
全体的に明るく、ホンワカしている。

1号は、ちょっとしゃべれば、どこかが奇妙な子、というのはすぐにわかると思う。
前いたところでは、

「お前、バカなん」「1号君はしゃべらないからバカなんよ」

みたいな事は毎日のように言われた。1,2歳の子にいわれたこともある。

それを親御さんが(そばにいれば)「1号君は、バカじゃないのよ!」
とあわててフォロー、みたいな感じだった。

わたしは、(いや、事実、普通の基準より能力は低いんだけど。)
と思ったり。


今の場所では そんなことを言われたことがないし、
そういう発言が もしあれば、「そういう発言をするのは失礼なことだ」と教えてもらえる。
子どもたちも、ことさらに1号を特別視せず、そのままで受け入れてくれる。
わからないときは、
「なぜ1号君は 障害児学級に行くの」
とはっきり先生なり私なり本人に聞いていた。

「すみません、こういうところに強いこだわりがあって ご迷惑をおかけして」
というと、
普通学級の先生も、障害児学級の先生も、

「迷惑はありません。そういう風に考える必要はありませんよ。
子どもは一人ひとり違っているんです。
彼にとって負担にならなければ、本人も来たいという時は、交流には遠慮せず参加させてください」
といってくださる場合が多かったし、

障害のない子を持つお母さんも、2号の幼稚園の先生がたも、

「いや、堂々としてなさいよ。
いろんな子がいることで みんなが成長していくのよ。居なくちゃいけないのよ。
悪いことしたらちゃんと叱るから、ぜひ、つれてきて!」

といって受け入れてくださった。

1号のほうも、そういう、自分が排除されずに、受け入れられていることは感じているらしい。

1号が成長してるとすれば、この環境のおかげ、1号に声をかけてくれる一人ひとりのおかげ、としか思えない。

真っ暗なきもちですごした前の場所がうそのようだ。

本当は、前の場所を、こんな風に変えていければよかったのだろうけど、
私たちは引っ越してきた。

ずっとここに住める見込みはないので、1号はすでにそれを心配している。