不正はだめよ

3号がある日、「げほげほ。俺今日は幼稚園休む、風邪なので。」

といった。

ほんとかなあ?

でも、もし、送って すぐまた体調が悪くなって
迎えに行く羽目になるよりは、と思い、休ませる。

その日の3時「アイス食べていい?」

「この寒いのに、風邪と言ってるくせにアイスはだめだよ」といったのに、

私が見てない隙に、
3号は隠れてアイスを食べている。

あっ。

といったら逃げたので、悪いとはわかっているらしい。


「あんた風邪といって幼稚園を休んだのに、アイス食べたらだめやろう」

と食べかけを捨てさせる。





その捨てられたアイスを後で1号が見たらしい。

「もったいない」というので、わけを話したら


「俺がアメリカにいるときだから、4歳?今の3号と同じ年のとき。

おれも、アイスを出して 自分一人で1箱、食べたんでしょう。

床をべたべたにしたのを、覚えてるよ。

そのときお母さんは、「あら!勝手に食べたらだめだよ」といったけど、にっこりしたんだよ。」



そのころの1号は ほとんど言葉が通じなかったんだけど、映像としての記憶はちゃんと残っているらしい、恐ろしいことです。





「それはね。

1号は、「たべる?」ときいても、「たべる?」と答える子だったとよ。
(「食べる?食べない?どっち?」と聞いても同じオウム返しが返ってきました。自閉っこらしい話です)


なので、自分で「アイスを食べたい」と思って、

自分で冷蔵庫から出したのが、

うれしくて笑ってしまったんだよ。


今の3号のように、ずるをする隙を狙ってる子ではなかったから。」


「今は、俺、わざとずるはしないよ」

「わかってるよ。」