殻の外に出始める?

先日の連休は、1号の希望で、私の実家に泊まりに行きました。

「みんな すぐに疲れるから、1回とまりでいいかな?」

と事前に尋ねたら

1号は「二回泊まりたい」

「じゃ、あんただけ1日 遅れて家にもどる?」

1号「自分だけでは電車の乗換えができないので、みんなと一緒に二回泊まれる?」


「そんなに長くいて、何をしたいわけ?」

1号「いとこたちにもあいたいし、
図書館に、3号と俺と二人で行きたい。
道もわかるし時間通りに帰ってこれるし」

2号「私は科学博物館に行きたい」←彼女は最低5時間はそこで過ごす。。。

ふ〜〜ん


結局、2泊3日の間に、
1号は軽いかんしゃく(こだわりというか)を二回起こし、
それでも何とか自分で自分を納得させていた。
私が言うことを繰り返し自分でもいってみては「わかったよ」「そうだね」というのだった(でも自分の意見とは違うといいたいらしい)。


一回は、1号の今一番のお気に入りのおもちゃである「録音機」を、
3号が操作してしまい、大事な録音(私から見たらなぜそんなものを録って面白いんだろう?という録音)を消したときにしつこく怒ったのと、


帰り際に 駅で「電車がくるまであと何分ある?
おれ、フリースの上着を忘れたから、取りに帰りたいんだけど」
と言い出したとき。

「フリースはもうこれから着ない季節だし、もし着たくなったら、家に3枚くらい予備があるので、
取りに帰ったら、電車をあと1時間待つことになるのは無駄だよ」


といって聞かせたんだけど、取りに帰る方法を編み出そうと躍起になっていた。


「忘れ物は基本自己責任で、取りには戻らない」約束で家を出ているんだけども。
(毎回こういう忘れ物騒動を起こすので)


こういう、細かなつまづきを何年も1号は反芻して悔やむのだが、

それでもやっぱり、お出かけはしたいのらしい。


これまではずっと、どこかにいこうといえば必ず、「No」と応える子だったので、

休日は必ず自室で 何時間も、好きなこと(他人からみたらくだらないこと。録音機に入れた音を何千回も繰り返し聞いては笑うなど。)に没頭している、文字通り自閉的な生活をしてきてたのだった。

実家にいる3日の間、1号は、礼儀正しくしようと本人なりに努めて、
(それも空回りしてたり、ずれてたりするんだけども)
自分の成長を主張していた。



電車の窓から、家まで3kmくらいの景色が見え出すと、
1号の顔は輝き始め、

1号「景色って英語で何」

「Landscapeじゃないっけ」

1号”I love this landscape!"

田んぼとか畑しか見えない景色ですけども。
1号にとってはこれがいいんだろう。


家に着いたら、
中に入るなり、

「おお、この家、サイコー!」

とつぶやいていたのだった。

まだ1年しか住んでいない家だけど、引越しが決まったときにはしつっこく心配してたらしいんだけど、
1号にとっては心のよりどころになっているらしいので
予想外にうれしい。


「この家の どこがいいの。邪魔されない自分だけの部屋があるところ?」
とだんなが尋ねたら

1号「庭があって すぐ外に出れるところがいいんだよ。」

彼はほとんど庭で遊んでないんだけど。「外に出る」という言葉が彼から出始めるのがびっくりで、うれしいのだった。