1号と選挙


学校から帰ってきた1号が、はがきを手にしている。

「それ、なに?ポストに入ってたの?」ときくと、

「いや、違う、お坊さんの様な(丸刈りという意味?)おじさんがくれた。
お父さんの名前を聞かれて、こたえたら, 書いてくれたんだよ」

よくよく聞くと、地方の議会議員選挙に出てる人のよう。

1号の話だと、自転車に たすきがけで 家を回ってる人だったらしい。

世間一般で言う、泡沫候補、でしょうか。

「よさそうな人だった?」

「うん、よさそうな人だった」

はがきを読むと、信念があるらしいのは感じる。
でも、一般的にみて、まず受かることは無いな、と思われる。

「じゃ、お母さんはその人に入れてみようかな」


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選挙前日に、しがらみで、ある 別の候補の 選挙事務所に行った。

ぜんぜん、支持していないのに行くのも失礼な話だけど、

こちらの意思を無視して、「頭数だけ揃えろ」というのも失礼な話だから、
どちらも失礼な、でも体裁だけは整った、茶番なのだ。

私も あまりの茶番さ加減に(おかしくて)ぷるぷる震えていた。

まるで戦国武将かのような 明日が決戦で でもあるかのような雰囲気。

「お前、笑い出しそうにしてたよな」
とだんながいった。

夜に、、、家に 乳飲むやつと、いつ外に飛び出すかもしれない障害児と、
その両方を頼まれた幼稚園児 を置いて来たんだよ。

人の顔を一票としか見てない人のために。


でも 選挙に出た以上、人の心に訴える何かがあるのかも、と一抹の期待があったのに何にもなかった。
人のことを、人だって思ってないんだな、というのがありありと感じられて、行って損した。

本当に 小さいことでもいいんで、何か自分が役に立てたらとか、ちょっとでも変えてみよう
何か発信しよう
という人はいないのかな。

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泡沫候補とおもわれる人は、結局、300票くらいを取っていた(落選)。
知り合い以外に入れたのは だれだ?私だ。

ってわかっちゃうくらいの数ではないかな。



しがらみ候補のほうは、だんなの票読みどおりに「苦しい選挙戦を勝ち抜き」当選していた。

こういうの、私の知る限り 30年以上変わってないなあ。
昔親類が出たので、選挙事務所にいったり、たきだしのおにぎり食べたり
ふざけてウグイスのまねしたりしてたのだ。