昔、1号の障害がまだはっきりせず、普通の幼稚園に通っていた。
その幼稚園では、今でこそ、1号は とてもいやな目にあってばかりだったと思うが、
ごたごた いろいろあって、幼稚園をやめることになった日に、
とてもかわいい女の子が、1号にキスをして、手作りのプレゼントをくれた。
いつも、1号のことを、自然に接してくれて、お世話をしてあげる、んじゃなくて、対等に、「私1くんが好き」「結婚しようね。いいですか?」といっていた子。
女の子は眼がハートでウデにしがみついているのに、1号は無表情。
その写真は今も飾っている。
1号は、小学校から、特殊学級に通うことになっていて、
私は、不安でいっぱいだった。
みんなより1テンポ遅れてるだけなのに、本当にこれでよかったんだろうか?
幼稚園も追い出されたし、ああ、これで普通のせいかつはあきらめちゃったんだなあ
もう戻れないんだなあ
と思っていた。
これからさき、子どもらしい気持ちから「結婚したい」といってくれる女の子もいないだろう。と思った。
写真を、女のこのお母さんに送り、
「お嬢さんが1号を慕ってくれるのを見て、時がこのまま止まればいいと思いました」
と書いた。
すると、次にあったときに、猛烈に怒られてしまった。
「そんな風に思っては駄目!なんで あなたは、そんなに後ろ向きなのよ!!」と。
メランコリックになっていた私は、びっくりしたり意味がわからなかったりでした。
振り返ってみると、とにかくあのお嬢さんは本当にいい子だけど、
今のほうが、1号はうんと幸せそうだ。
これから、うんと落ち込むこと、「あの時はよかったよなあ」と思うときもあると思うけど、、、。