憎めない妹

妹は、本当にはっきり思ったことを言う。

オブラートの持ち合わせもなさそうだし、社交辞令ってものがないのだ。


悪気はないし、騒がしく情にアツい者で、

私には とてもつきあいやすいので、字面で見ると ひどいんだけど、
失礼と思えずに いつも、笑ってしまう。


ほかの人にも同じ調子だとすると、傷つけてなければいいんだけど!


わたしの3号をはじめて抱いたとき、




妹「わああ!懐かしい、この、



乳ゲロのにおい!」





先日 3号を抱いたとき

妹「わあ!


鼻水出してる、生臭い子って  ほんっと、めずらしい!」

もちろん、言うより早く、鼻水は処理されていた。


生臭いのは、ブリを裁いてる私 に 
まとわりついてたせいなんですよ。
血を拭きながら鼻水拭いてやれないし、ね。



ブリって言うのは、本当に美味しいけど、裁くとき生臭い。

父が きっちり裁くんだけど、
いる分だけ切り取って刺身にし、
残りを すべてを片付けるのを 待ったかのように母が、

「お刺身、もうふた切れくらい足りないんじゃない??」
という。
「ふた切れくらいならいいだろう」という父、
「刺身がもう少しいるし、塩焼きが10切れくらいいる」と、一歩も引かない母。
誰もそんなに食べないよ。

私は母がわからない。
どうせ たくさんあまるのに、すべてをいちからやり直せと??

なぜ、最初に、「刺身はこのくらい、残りは塩焼き用に切っておいてもらえますか?」って言わないの?

こういう悪意というか 身勝手な小心さと言うか、そんなのが 私をうんざりさせる。


言うならもっと早く言わないと、ふきんやらまな板やら、包丁やら、血のついたものもきっちり洗い、残りのブリを箱にしまって、全部片付けてしまってる。


父は「オレは もう、しらん!」と怒るし、母が 口だけしつっこくて、自分では やりたがらないので、私が 3号を足で追い払いながら、スプラッタをやることに。

妹なら、もし、この場に居れば、グダグダを気にせず(うざったく思っては いるらしいが)、ほいほい〜とやってしまうのだ。

今回は残念ながら、私が悪戦苦闘した直後にあらわれたんだが。


必要なことをスイスイとやって、思ったことを言う。

こんな、単純な妹が憎めなくて 気が安らぐ。