覚えたことをそのまま使う

テレビが嫌いな彼だったが、ドラえもんの絵が好きになり、歌が好きになり、
ドラえもんだけ、テレビ版だけ(劇場版をつけると逃げる)みれるようになった。

ドラえもんのシーンで、のびたくんが凧揚げをしようとし、引きずるシーンがある。
ドラえもんは、「やめろ!へたくそ!」という。



こどもと、海岸によったとき、カップルで凧揚げをしてる若者がいた。
たこは、小さくなるくらいうまく上がっている。



子どもは大声で、「やめろ!へたくそ!!」といって笑った。

彼風に訳すと、「ドラえもんのビデオでみた 凧揚げだよ!」なのだけど、
(やめろ、も、へたくそ、も、意味は理解していない)(へたくそ等言われた相手がどう思うかなんて微塵も感じていない)
(自分が知ってることは、おとなは全員知ってると思い込んでるから、自分の言葉の意味も凧揚げ人に 自分が思ったままのかたちで通じると思っている)

それが通じたのは一年以上後のことだった。へたくそ、の意味を知り、なぜ、ドラえもんがそういったかを知った。(彼はなぜ?とか、起承転結の、場面のつながりを理解できていなかった)

(こどもの記憶はいいので、出来事は割りと覚えてる)


意外なことばかりがおき、ほぐすのがややこしいが 楽しくもある。