僕は脳性まひなの?お母さんは脳性まひ?


と聞いてきた。

あまり深い意味はないらしい。
2号がようちえんでもらってきた、脳性まひがある子の絵本、
「きよぼう きょうは いいてんき」
という本が、二人ともえらく気に入ってるらしい。もう何十回読んだかな?
その本に、

「きよぼうは、生まれて来るのに時間がかかり、
のうせいまひというしょうがいになりました」

という文があり、1号はこれを繰り返しつぶやいている。
きよぼうがあるけないこと、挿絵の手指が曲がっていること、
何でもが不思議なようだ。
「赤ちゃんじゃないのにはいはいしてるの?
歩けるようになるの?」


1号は、町で見かけた人に、
「おじさんは足が一本しかない」「なぜ?」といってことがある。
単純に、見た事がないだけだ。
私はとっさになんと言っていいのかわからずに 何もいえなかった。
いえで、「それは事実だが、初めてあった人にいきなり言うことではないと思う」
といったが、いまだに、なんといえばよかったのかわからない。

そういえば3歳のときも、初めてアフリカ系アメリカ人を見て、おいおい泣いたっけ。
先生の水色のひとみを見て、
「眼が見えないみたい」とも言ったっけ。

それで、「ぼくはのうせいまひなの?」と聞いてきたのだが正直何といったらいいか分からない。
脳の機能障害といえばいいんだろうけど、隠す必要もないんだろうけど、
わたしは、障害なのかな、脳の働き方が違うだけなのでは?と思うので


「うーん、わかんないけど、違うんじゃないかなあ。
産まれるのに時間がかかったわけでもないとは思うけど。」
とは答えた。