子供を社会に返す

もう「学校どうしよう」「ようちえんとの関係どうしよう」「このこどうなる」
と、どうにも混乱していた時期に、ある人の公演にいった。

そのひとは、自分の子供も、自分が生んでいない子供も、合わせて10人くらいの人を育て、刑務所からでてきた人も自分のおうちに住まわせたりする人らしい。
80歳すぎたかただったが、かわいらしく、笑顔が温かく、面白く、
こんな人がいるんだ!!と感動した。
一言一言が面白く、またそのとおりだと思ったので書ききれない。

「何か困ったことがあったら電話してね、いつでもいいですから、本当に来てください」とおっしゃって、会場にいた人全員に名刺をくださった。
ご自分の子育ての様子−−

子供たちが10人並んで、わいわい、楽しく食事るると、食べこぼす。
すると、食卓付近にいる鶏が 喜んで拾って歩く。だから、しからなくて、いいのよ、
子供がいる時期だもん、少々散らかってても汚くてもそれはいいのよ、

とか、

子供が、おとなどうしの大事な会合の途中けんかすると、
「あら、喧嘩したいのねえ。今日は大事なお話しをここでしてるから、
喧嘩は明日にしたらいいわよ(にっこり)」とか、いわれるらしい。

こんな人がいると、喧嘩も馬鹿らしくなるんだろう。

その人が言われた、

「子供は神様からのあずかり物です。自分(おかあさんたち)のものではないのです。
ですから、大事に育てて、社会にお返しましょう」

というのが、なるほど、、、と印象に残っている。

子供を怒るのは、自分の思い通りにしたいからではなかったか。
本当に、子供が社会に出ることを徐々に教えていくために叱るのなら、
がみがみぎゃあぎゃあ しなくても その場だけ圧力をかけて言うことを聞かせなくても、いいはず。
子供が聞きやすいように聞かせ、こうすれば良いのでは、ということを
社会にでるまでに、時間をかけて教えればいいんだ。

とおもって、子供たちの顔を見たくなった。
社会にでるまでの短い間の 大事な子供たち。