買い物、最終編

1号が レシートにくるんだ二円と本を持って出てきた。

「これから特訓するわよ、ついてくる?こない?家に帰ってもいいわよ。」

1号「僕は覚える。ついていきます」

「よし、よし…」

スーパーに連れて行く。

「ここで、お菓子を二つ、買っていいわよ。1号にあげるから好きなのを二個選んでね」

1号「ひとつでいい、、、」

「いや、二つよ。二つかって、いくらいるのかお母さんに教えて。
値段は、お菓子の棚に書いてあるから。
わたしは、豚肉買ってくる。店の中に必ずいるから、探しに来てね。
お菓子を きめてから 触ってね。さわりまくってはダメよ。」

そう言い置いて私は生鮮を買いに行った。
一緒にぴったりくっついてると、プレッシャーで混乱するのはわかっている。


1号は迷いに迷って、10円ゼリーとポテチを選んだ。
「お母さん、これは10円で、これは105円だって」

「ふーん、私はあんたにいくら上げればいいの」

「二つで   125えん」

「(計算、間違ってるし、、、でも、これまで値段を意識してなかったから、それよりは進歩したな)
じゃあこの中から 要る分だけ、取って」

手のひらに小銭をじゃらっと のせると、
ちょうど125円のお金があって 1号はレジに並んだ。

「お母さん、10円おつりだって。」

「そうよ、あんたは計算間違って、多く払いすぎたの。
だからお店の人が返してくれたのよ。レシートにそう書いてあるから、みてみて」

「あ、そうだった、115円だから、125円は多かった」

「多く払うと、多すぎの分を返してくれるの。それがおつりよ、、、
でも、計算は間違ったけど、二つ買うときが足し算で、おつりは引き算だってわかったね、できたね。」

「うん、できた」


帰り道、
「半分ってわかる?」
1号「わからない」
「100円の半分は50円よ」
1号「割る2、だね」
「そ、そ。電車の料金は、大人の半分が子どもよ。子どもは小さいから値段が半分なんだって。」
1号「ウン、わかった」

「じゃあ問題です。○(場所)まで行きたいとき、
お母さんの切符のお金が200円です。そのときの 1号の値段はいくら?」
1号「100円です」

「じゃあ、お母さんと1号が二人で一緒に切符を買うときはいくら?」
1号「え、どこまでいくの?」
「○(地名)まで」

1号「お母さんは200円ぼくは100円、300円いるね」
「じゃあ、お母さんはいなくて、○くんと、1号と、子供二人で行くときはいくら?」
1号「200円」
「じゃあ、財布に200円がなくて、代わりに500円あるときはどうする?
切符は買える?買えない?」

1号「買えるよ」
「じゃあ、500円出すとお釣りある?」

1号「あるよ、おつりは300円でしょ」



それを 「おとな160円、おとな一人と子どもひとりを一緒に払う」バージョンでやっても大丈夫だった。
これで、バスに乗るときの計算をさせられる、、、


家をでたのが 夕方だったのに、もう真っ暗になってた。