エレベーターでギャア


1号がつまらない怪我(むしったところが化膿)をしたので 
学校の帰りに、病院にいった。


1時間ほど待ち(その間、3号は退屈でぐずりだすし、
1号も、待つ間、自分より6歳くらい小さい子(幼稚園生)と遊んでいて、軽くもめた)、診察が済んで薬局へ。

私も ちょっといらっとしている。
2号も学校から帰っているだろうし、配達が来る時間なのに…

家に電話して、「できなくてもいいけど、生協の配達の人に、お母さんは遅れますって言ってもらえる?」と二号に頼んだ。


薬局で、薬を待ってる間、「あんた、ランドセルは?」
「病院に忘れた、とってくる」


しばらくして、ぎゃあああ〜という声が聞こえた。
注射で泣いてる赤ちゃんでもいるのかな?



病院の人に付き添われた1号が薬局に戻ってくる。

「もしや…さっきのギャアはあんたなの?」

1「エレベーターが開かなかったの」

どうやら、病院に戻るつもりでボタンを押したけど、階を押し間違って、
ドアが思ったところで開かなかったということらしい。

もめてイヤだったとか、しかられてランドセルを取りに行く、というプレッシャーもあったんだろうけど、
ま〜だ、そんなことでギャアっていうんだなあ…

「エレベーターの故障は、何万回も乗って一回くらいだよ。
そん時は、電話マークのボタン押せばいいやん?」

「知ってる」


「まず落ち着いて、」「ギャアっていう必要、ないから」と、これまで何回言って来たんだろう。

自閉症であるせいなのか、この人の性格なのか、なんなのかよくわからないけど、
家の中にいるとき、一対一のときはいいんだけど、

ちょっぴりでも社会に出たとたんに、へんてこになっちゃうんだなあ…


家に帰ったら、私が留守の間に、二号が、生協の配達を受け取り、同じ班の「●さんが手伝ってくれたよ」、という。名前を教えたわけでもないのに知っている。
配達の受け取り方を教えたわけでもないのに、何とかやれるんだな。

留守中に遠くから電話をくれた知人の伝言を、「さいたまけんの●さんあとでかけます」と、たどたどしい字でメモしていた。