父は、どこに行くにも、大量のまんじゅうを差し入れしていた。
それがしゃれた和菓子店のじゃなく、地元の、マイナー商店のもの。
うちの夫の実家のそのまた本家にも、大包みのまんじゅうを持って現れたので、
私は(どうしよう!!)と恥ずかしく思ったものだった。
しかし本家のおばあちゃんやそのまた親戚のおばさんたちは、
「あなたのお父さんは素晴らしい」「里のお父さん、お元気ね?」といつまでも言ってくれたのだった。
認知症になって、息子や孫がわからなくなったらしい時にも、私を見たら、
「お父さんはお元気?」と言ってくれたのだった。
その父がちょっと入院した時も、
子供たちが山のようにまんじゅうを持って集まったのだった。
持ち寄った饅頭の交換会になっていた。
親のしてることって、みてないようで子供も見てるんだね
※私はちなみにまんじゅうを持ち寄らなかった