少しづつ変わっていく


義母のこと。

1が生まれたときは、やれ将来は○高校か○大学がいいとか、
博士にさせればいいとか
(なんで、「自分がなりたい」というならわかるけど、「孫に○に、させたい」というのかよくわからなかった)

運動は何をさせなさいとか

期待が大きかったように思う。


以前から、障害のある人を実際に見たり、テレビで見ては、

そんなふうにいわなくても…という(失礼な)意見をいう人だった。


実際問題として、彼女にはどうでもいいことだったから、

私もあえて反対意見をいうこともなかった。


が、実際問題到来、彼女の孫が障害ありということになった。



私は 聞かれたことは 洗いざらい話してるつもりでも、彼女の耳は、聞きたいことしか聞かないようだった。

義母「治るよね?」

私「いや、治らないです、成長はしますけど変わった子のままです。」

義母「いや、今は目立つけど、いつか治る」

といい続ける義母。



「そのうち、普通になる」といい続けて もうかれこれ5年。



今年の運動会にも、彼女はやってくるという。

「あの子 走らないし、やる気もないし、きてくれたから張り切るとかもないので、
見ててあんまり面白くないでしょう、
大変でしょうから、こられなくていいですよ」

といってみたんだけど。
「2のときだけ行って、1のとき行かないのはかわいそうでしょ」

うーーん、1は、あんまり、他の人と比べて ひねるということがない(よきにつけあしきにつけ)子だと おもいますが。



全員参加のリレーで、私は1号がよく見えなかったんだけど、
義母が見てくれたみたいで、

「速い子と、くんでるんだね」「バトンは上手に 受けわたし したよ」「最後は惜しかったんだけどね〜」
という彼女の断片的ないくつかの話を総合すると



「つまり、ダントツの1位でバトンを受け取って、

次の人に渡すときには、惜しくもびりだったってことですかね(苦笑)」


といったら、

「そんな言い方はかわいそう、頑張っていたよ」


あれっ

いつもと違う。

なんか優しくなった



そして

義母「先日テレビでもあってたね。

1ちゃんみたいな子が もう大人になってるけど

何人も出てたね。

働いてる子もいたね。

新しいことに慣れにくくて、コミュニケーションが難しいっていってたけど」


私「ああ、そう、それです。私もそのテレビ見ました」


義母「はじめは単純作業で、そのうち、難しいこともやらせてもらってたね。
理解のある職場があるんだね。

1ちゃんも、簡単な仕事ならできるかしらね。」


私「公務員になれとかサラリーマンになれっていうのは無理ですけど、

何か見つけて 簡単な仕事なら やれると思いますよ。

職業の実習とか訓練が主 みたいな高校もあるみたいですし。


ただ、無理させて つぶしたくないと思ってますけど」



1も ずいぶん変わったし、だんなも大変 変わったし、私も変わっている。


義母には (わかってもらいたいけど、もう変わらないから、いいや)と投げ出していたんだけど、


義母も変わっていく。