人の発しない音…

美術展に行った。

熊谷守一さん。

その人のことは全く知らなくて、

先に行った人が持ってた図録を見せてもらって 惚れてしまったんだけど、

赤ちゃん連れで行くのはひんしゅくかなあ…泣きそうになったら、出るけど、だめかな…と思いつつ行きました。

結果、泣かずに済んだのだけど、


ほんとうに、よかった!!


筆のタッチとか、えのぐの塗込め具合とか、絵の大きさとか、

描いた人の優しい気持ちが伝わってくるような展覧会でした。

行かないとわからないんだなあ・・・と思った。



眠ってればベビーカーで、と思いつつベビーカーに乗せてたんだけど、
途中で目が覚めてしまったので、
赤ん坊は 抱っこしてみてたんだけど、

前で見てた60代くらいの女性が



「!!」

というかんじで振り返ったので、

「すみません、赤ん坊が、ふがふが言うから…びっくりさせたんですよね」



と言ったら


「いいえ、いいのよ。

(4号に)かわいいのね・・・

でも、あなたも、ちゃんと、

いきているんだものねえ・・・


・・・大人とは、違うこんな音を、赤ちゃんは、出すものなのねえ…

久しぶり聞いたから、わすれてたわ・・・」



と にっこりとおっしゃったのでした。


というような気持に、多くの人がなってしまうような、そういう絵の数々なのでした。