果物のなる木

1号は 田舎の長男坊の長男坊。

親戚の期待を一身に受けていました。

さっさとオムツも取れ、文字を覚えるのも早かったので、
義母は、
「この子は賢い、
○の学区に家を建てなさい、
高校はあそこ、大学はあそこにしなさい。
〜さんの所はそれで大学の教授になったよ、それから●さんの所は」

と、知り合いの話が続きます。

わたしは その強引な口調に反発と 不安を覚えたものです。


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昨日、

「家を建てるときにはね。
大通りに面した おおきめの土地の 端っこに家を建てなさい。

空いた土地は果物の木を植えたらいい。

そして1号は料理と、カンタンな会話はできるから、

あなたが手伝えば、簡単なお店なら、できると思うわよ。」



私は アハハと笑ってしまった。


「冗談だと思って笑うのね。

冗談で言うのではないよ。
本当に それがいいと思うよ、
お金を今のうちに ためておきなさい」


冗談と思って笑ったのではないんだ。

義母が 1号自身をみて わかってくれたこと、

がうれしくて笑ったんです。

障害云々は分かってもらえてないと思うけど、

1号の事をちゃんと見てくれて(見栄とか世間体よりも優先して)考えてくれたことがうれしかった。

「いえ、本当にそうなったらいいなと思います、今から楽しみになってきました。」