泣き崩れる二号

当たりつきの10円のお菓子がある。

これは 当たりに関係なくなかなか美味しくて、
私も たまにちょっと食べたりする。

ところが私の食べたのが偶然100円あたりだった。


当たりにこだわる二号が猛烈にうらやましがる。


その100円当たり券で 私が また10個買ってきて、

二号がそのうちの5個を買い取った。

透かしたり覗き込んだりしてあたり文字が見えるかどうか検分して厳選している。(見えるわけがない)


その買い取った5個のうち、二個を友達に分けたらしい。

するとなんと、上げた二個だけが二つとも あたりだったらしい。


あまりにいつまでも、「私は一番たくさん食べてるのにまだ当たらない」

「友達は 初めて食べたのに二つも当たった」

「お兄ちゃんもいつも当たるのに 私はなぜ」

と、あまりにあまりにしつこい。

最初は、「うん、うん、そのうち当たるよ」「二号も籤運はいいんだよ、昔商店街の福引で500円券が当たったんだよ、おじさんがくれた券で、覚えてる?」と言ったら、

二号「そのときの500円は何を買ったの。」

私「うーーん、なんだろう?お肉でも買ったかな?二号が当てたので、二号に尋ねて好きなものを買ったとは思うんだけど?」

二号「その500円を 今私にかえしてもらうことはできる?」

と言い出す。



「それはこだわりすぎだよ、

あまり執着しないほうが当たるのかもよ、

お友達が始めて食べて当たったのは、ビギナーズラックって言うんだよ」


といったら、それが非常に気に障ったのか、泣いて二階に駆け上がった。


こういうことで彼女は割と毎日泣き崩れています。