情報屋

「○屋さんのおじさん最近見ないね」

と1号が言う。

「うん〜そうだっけ、うん、そうね」
とテキトウに返事をしておいた。

次の日は「入院したらしい」

また次の日は、「○という病気らしい、その病気は死ぬような病気?」

「○病院に居て、明日退院らしい」

と言う。一口づつ情報を聞き出してくる。



「×というお店に、見たことない商品があった」
「閉店した店の跡に新しい店が出来た」
「俺はあの店にまだ入ったことがない、何を売ってるの?」
といったりする。

どうも、1号は、学校から家に帰るまでの おきにいりの商店を
常時、把握しているらしい。

1号と一緒に商店街を歩くと、いろんな人から、
「あら〜今日はおかあさんといっしょなのね」といわれる。

「すみません、お邪魔したんでしょう?ご迷惑かけませんでしたか?」と聞くと、
いえ、いえ、と
にこやかに言ってくれるので、悪いことはしてないだろうと 都合よいほうに解釈しているけれども、

実は迷惑かけてるかも と内心ひやひや。