1号風「尊敬」

1号「お母さん、尊敬って、”声に出してないけど心でほめる”という意味よね。
おれ、○君を尊敬してるんだ」

○くんは、知的障害があるが、コミュニケーションはうまい子。
自閉症系の障害がある子が居る私から見たら、話が通じる(話が通じる、場面に合わせられるってフクザツな脳の働きだと思う!)のに 算数(答えが決まった単純な作業)ができないというのが 非常に不思議に見える。

○君側から見たら、ことばや意図が通じないのに さんすうや漢字は出来る1号というのは不思議に見えるかもしれない。

この二人はでこぼこコンビで、とても仲がよく、1号は○君に算数を教え、コミュニケーションは○君を参考に学んでいるらしい。

1は、自分が意地悪されたら泣くくせに、○君が意地悪を言われると、
言い返す。



1号「おれは○君が好きでラブなんだ。

○君を尊敬する理由はね。
○くんは、意見が合わないとき、相手に譲ったりできる。
あとね…」

と、数限りなく理由を挙げていく。

「でも、俺が尊敬されるのは恥ずかしくてイヤだ。
この間、委員会活動のとき、
オレは”1くんは、絵がうまいね、俺はそういう風にかけないから尊敬する”といわれて下を向いたんだ」

言葉を、辞書的な意味だけでなく、いろんな感情や経験として味わっている1号(受け取り方は独特だとしても)よかったね。