二号にはなす

二号と1号が同じ学校に行ったことはない。これからもない。

年も離れているし、なんだかんだの事情で。

なので、二号が、特別支援学級にいる兄の事であれこれ言われたことはないらしい。
そもそも隠さずとも、二号に兄がいることを知る人自体がほとんどいないようだ。
(一家族に一枚などのプリントなども、2号は長子として受け取るので)


ただ2号は、世話好きだし、赤ん坊のころから障害児キャンプなどに行ってるので、障害のある子になれているので、「あの子、なに?」「変!」とかそういうことはいわない。
なので、学校では、なんとなく、隣の席に障害のある子が配されるようなことは
よくあるらしい。二号も、そういうこのことをごく普通に「隣の子」として話す。


2号は1号の障害をどれくらいわかっていて、どう思ってるんだろう?
と、ちらと思うことはあっても、ま、特別にいわなくても、いいか
と思っていた。


が、最近、引越し前の話や、1号にはまだ友達がいないことなどを二号と話すうち、自然と、1号が新しい環境に慣れにくいこと、コミュニケーションが難しいことからなかなか友達ができないことなどに話が及んでいった。
(二号はとっくに仲良しもでき、前の学校と違うことも人に聞いて持ち物の微調整も終わり、クラスにもほぼ溶け込んだようである)


昨日、二号の部屋で 30分ほど二号と新しい学校の事を聞いたりしてるときに、「いま、いい?」と1が入ってきて、
「もう、二号も9時すぎたから寝る時間だし、たくさん話したし、いいよ」
と答えると、

「制服がどうしてもちくちくしてきついこと、着心地が苦しくて首がかさぶたになってること」を言い出した。

その対処を 1と話し合ってると、話にかたりたくてしょうがない二号は、
「私も幼稚園のときに制服着た!でも全ぜんちくちくしないし首もきつくないよ!制服なんて、なんでもないやん!」といって話をとって 
話し出すと自分の別の話に摩り替えてしまい、

1号は(自分のしたい話ができなくなって 二号の話は途切れないので
待てなくなり)部屋に戻る。


「あのね二号。

1号が困ってるときに話をとるのはやめてくれない?

1号は、みんなでわいわいしゃべりたいんじゃなくて、
困ってるので、どうしたらいいか相談に来たんだよ。

それであんたが幼稚園のときのきつくない制服の話をしても意味ないじゃん。

幼稚園の制服にはカラーも入ってないし、首もゆるいシャツだったやん。

何で、「私は制服で大丈夫だったのに!」とかそういうことをいう??

1号は、1対1ではしゃべれるけど、大人数ではなしがごちゃごちゃになるとだめなんよ、だから普通学級には居れなくて支援学級に居るんやない。

もう、5年もあんたにそういってきてるんよ、
「1が相談に来たときは、割り込まないように」いってきてるやん?

お兄ちゃんは、助けが要るから、支援学級に居るんよ。

家では、私は3人子供がいるので、その時々で、一番困ってる子に一人ずつしか相手ができない。
昨日2号が怪我したときは 二号の手当てをして ほかの子は待たせていたし、
二号のゲームの相手もしてるし、話だって二号と1対1でちゃんと聞いてる。
それなのに、1がホンのちょっと相談に来ても話を譲れないわけ?!

今度割り込んだら、叩くからね!!!」


障害のあることを特別視しないこととか、(兄の障害のことを)気にしないのはありがたいが、
あまりに気にされなくても頭にくる。

どもって言葉もぽつぽつの1が、二号にしゃべりで勝てるわけがないのに。